2023.02.15:コラム
加齢による顔の垂れやシワが気になり始めるのは、ごく普通のことです。
現代では、糸リフト、ヒアルロン酸注入、ボトックス治療など、身近な技術が増えたことで、頬のたるみやシワに関する悩みを解消しやすくなっています。
下垂を効率的に解消し、小顔になるためには、糸リフトと脂肪吸引の組み合わせが効果的と言われています。
とはいえ、脂肪吸引に対して「怖い」「不安」といったネガティブなイメージをお持ちの方も少なくありません。
この記事では、なぜ糸によるリフトアップと脂肪吸引の併用が成功するのか、メリットはあるのか、総合的に解説していきます。
数多くの人が「糸リフト」と「脂肪吸引」という表現に遭遇しているにもかかわらず、それらがどのようなものであるか分からないという人も多いでしょう。
このような、共同施術のメリットを解説する前に、まずは施術内容について理解しておきましょう。
糸リフトは、特殊な糸を皮膚に挿入し、基本的に皮膚を引き上げて、口元やフェイスラインをはじめとするたるみ、しわ、膨らみを目立たなくする医療処置です。
一般的には、溶解可能なもの、または溶解不可能なものが使用され、1~2年以内に徐々に消失し、効果が得られなくなります。
しかし、回復が早い、肌がきれいになる、顔のどの部分にも対応できるなど、多くの利点があります。
脂肪吸引は、カニューレと呼ばれる細いストローのような医療器具を利用して、顔や体についた不要な脂肪を取り除く方法です。
さらに、脂肪細胞そのものを減少させるため、リバウンド防止や体の一部をスリムにすることができるなどのメリットもあります。
とはいえ、回復に時間がかかる、感染症や出血の危険がある、吸引量が多いと皮膚が余りたるむ、凹凸になるリスクなどのマイナス面もあります。
糸リフトと脂肪吸引は組み合わせることも可能で、大きな変化を求めている方や、たるみと脂肪の両方が気になる方に人気が高まっている方法です。
2つの施術を組み合わせることで、それぞれの効果を相乗的に発揮し、より理想的なフェイスラインや小顔を実現することができるのです。
顎やマリオネットラインを小さくしたい、顔や首のたるみを整えたいという方にもおすすめです。
糸リフトと脂肪吸引を併用するメリットは何だと思いますか?
糸リフトと脂肪吸引のメリットを詳しく説明し、より強力な成果を生み出す理由を説明します。
糸リフトと脂肪吸引の組み合わせにはいくつかの利点がありますが、その中でも最も説得力があるのは、より自然な仕上がりになることです。
脂肪吸引単独では、脂肪が急激に減少するため、皮膚がたるみます。
そしてたるんだ皮膚は、重力により下垂して、そのままだとその部分で癒着してしまいます。
さらに、皮膚はまるで風船が急激にしぼんだように、しわが寄ったり、生き生きとした張りがなくなったりする可能性があります。
糸リフトは、皮膚を持ちあげたり、引き締める作用があります。
脂肪吸引と同時に糸リフトを行うことで、皮膚を持ち上げ、より良いハリのある仕上がりにすることができます。
だるみの主な原因のひとつに、脂肪組織の下垂があります。
糸リフトに脂肪吸引を組み合わせることで、下垂の原因となる余剰脂肪を軽減することができるため、長期的な効果を得ることができます。
さらに、脂肪が減ることで組織の重みが減るので、糸によるリフトアップ効果の持続期間を長く保つことができます。
糸の効果が時間の経過とともに自然に減少していく現象は不変の事実です。
とはいえ、効果の衰えはそれほど顕著ではありません。糸リフトと脂肪吸引を併用することで、さらに効果は半永久的に持続します。
細いカニューレを使用して少しずつ脂肪を除去していくことで、回復にかかる時間を最小限に抑えることができます。
また、スレッドリフトと脂肪吸引を一度に行うことも可能ですので、時間に制約のある方にも適しています。
ただし、体脂肪の量が多くなると時間がかかりますし、体質にもよります。
また、体に変化が生じると痛みや内出血などの術後の副作用が出やすいため、ダウンタイムを完全になくすことはできないと認識しておく必要があります。
糸リフトと脂肪吸引の組み合わせは、顔のシワを最小限に抑える効果的な方法です。
糸リフトは、顔の下垂や肥大の原因となる余分な脂肪を除去しながら、顔周りのハリのある肌を促進させる働きがあります。
また、顔のシワやアゴ下は脂肪がつきにくく、たるみが目立ちやすい部位です。
吸引と引き上げを同時に行うことで、非の打ち所のないフェイスラインと繊細な顔立ちを実現します。
糸リフトと脂肪吸引を融合させる場合、考慮すべきいくつかの問題があります。
2つの施術に関連する潜在的なリスクを意識し、望ましい結果を達成することが必要です。
理想の仕上がりを得るためにどんなことに注意すべきなのかチェックしておきましょう。
顔の脂肪吸引を行う場合、脂肪を取り過ぎないようにすることが重要です。
そうしないと、横顔が浅くなったり、仕上がりが不均一になったり、顔がこけて見える可能性があります。
また、年を重ねても生き生きとした表情を保つためには、適度な量の脂肪を顔に残すことが重要です。
さらに、将来的な顔の調整も視野に入れ、評判の良い医師を選ぶ必要があります。
脂肪吸引には危険性があり、軽く考えてはいけません。
そのため、アフターケアが充実しているか、指導方針がしっかりしているか、過去の実績が豊富かなどをよく調べ、判断することが大切です。
したがって、予期せぬ災難の可能性を最小限にするために、あなたが信頼できるクリニックを選ぶようにしてください。
医療機関や医師によって、治療方針の決定が異なる場合があります。
脂肪吸引が必須でない場合もありますし、糸リフトで十分な結果を得られる場合もあります。
1つの施設のカウンセリングだけで判断せず、別の意見を聞いてみるのもよいでしょう。
医師と相談しても疑問が残る場合は、別の医師の意見を聞くことで答えが見つかるかもしれません。
最終的には、複数のクリニックや医師の結果を比較することで、信頼できる医師や施設を選択することができます。
張りのある引き締まった小顔は、多くの人が望んでいるものです。
糸によるリフトと脂肪吸引を組み合わせた矯正法は、愛らしい輪郭と小顔への手助けになるかもしれません。
デメリットもありますが、合併症の可能性を理解し、経験豊富で信頼できる医師が治療を担当すれば、合併症を回避することも可能です。
下垂やシワが気になる方は、複合的なアプローチに注目する価値があります。
スワンクリニック銀座院長/日本形成外科学会専門医・医学博士
福澤 見菜子
2006年 | 慶應義塾大学医学部卒業 |
---|---|
2008年 | 東京大学医学部付属病院 形成外科美容外科 入局 |
2012年 | 大塚美容形成外科 千葉院院長 就任 |
2017年 | 湘南美容クリニック 松戸院院長 就任 |
2019年 | 湘南美容クリニック 赤坂見附院院長 就任 |
2020年 | 医学博士取得 |
日本美容外科学会(JSAPS、JSAS) 正会員 |
日本形成外科学会専門医 / 医学博士 |
埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科 ⾮常勤講師 |