2021.08.05:ブログ
スワンクリニック銀座 院長 福澤 見菜子
こんにちは!
先週末は京都の美容皮膚科学会に行ってきました。
美容皮膚科は、どんどん新しい機械が出て、流行もあり、意識して知識をアップデートしていかないと前線にいられないので、非常に勉強になりました。
せっかくなので、ちょこっと京都観光もしてきました。
ずっと行きたかった瑠璃光院です。
机がピカピカに磨いてあって、そこに景色が映っているのですね〜!
私は旅行がとても好きなのですが、コロナでしばらくどこも行けなかったので、束の間ですが、良い気分転換になりました。
さて、本題です。
今回は小陰唇縮小や大陰唇縮小術後の痛みについて解説します。
データに基づいて説明するので最後まで読んでください。
痛みはかなり個人差がありますが、小陰唇、大陰唇の手術後は、他の部位と比べて痛みが強い印象があります。
感覚も鋭敏ですし、立つと水分が下がっきてむくみやすい部位だったり、日常生活で足が動くので完全な安静が難しいのも、影響しているかもしれないですね。
さて、私の小陰唇縮小術を受けてくれた方30人を対象に、術後1週間、どのくらい痛かったか調査しました。
痛みを測るNRS Scoreという以下の医学的な指標を使いました。
結果、術後の痛みについて以下の指標がでました。
このデータはアメリカの学会発表に向けて作った資料なので、英語表記ですが、「Postoperative pain(術後の痛み)」のデータです。
横軸は施術の日からPOD1(術後1日目)と続きPOD7(術後7日目)までとなっています。
縦軸はNRS Scoreで、最悪の痛みを10、無痛を0としてます。
結果として、施術当日は5、翌日は約3、2日目は約2.5で、7日目には1未満になりました。
つまり、大体の方は翌日くらいお休みとれば、お仕事は問題なさそう!というデータが出ています。
ちなみに、小陰唇よりも大陰唇の方が痛みは強そうです。
今は、Exparel(エクスパレル)という良い術後鎮痛薬が出たので、それを併用すると特に問題なさそうです。(Exparelについてはまた今後書きますね!)
Exparelがないと、どのくらいかというと私が以前いた大手美容外科のカウンセラーさん曰く
「大陰唇縮小といえば、術後痛すぎて患者さんから電話がくる手術」
というのを聞いたことがあります。
初めて大陰唇縮小を執刀する前に、ベテランのカウンセラーさんからそれを聞いた時は、そんな恐ろしい手術があるのかと、かなりびっくりしたのでいまだに覚えています。
さて、手術部位の特性や、優れた麻酔薬以外で、我々術者ができる痛みを軽減させるpointは、
・手術時間はなるべく短く(冗長にやっていても出血や組織浮腫が進み感染率も上がり、良いことなし!)
・出血をなるべく少なく(必要な止血とちょうど良い縫合)
です。
ちなみに、抜糸なしの方が、内部をしっかり縫合するので治りが早く痛みも少ない印象です。
私、福澤は外科的に適切な手術手技そして手術のテンポを習得するために、何年間も形成外科で下積みをしてきました。
加えて、私は婦人科形成を多分日本で一番やっていますので、仕上がりだけでなく、恐らく一番痛みの少ない経過は提供できていると思っています。
手術ご希望の方は、ぜひカウンセリングにいらしてください(^^)