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溶ける糸の出ている部分はどうしたらいいの?抜糸ありと抜糸なしはどちらが正解か解説

2023.10.29コラム

溶ける糸で手術後「抜糸の必要は無い」と説明を受けているのに、手術痕から糸が出ていて不安になったことはありませんか。

溶ける糸は抜糸をしないため、来院する機会を失い、なんとなく不安を抱えたまますごしている方もいらっしゃいます。

溶ける糸の出ている部分はいずれ取れますが、長期間糸が出たままになっていると痕が残ってしまったり、チクチクした部分が不快だったりします。

この記事では、溶ける糸の出ている部分への対処法と、手術で使われる糸の選び方について解説します。

手術用糸について知識を得て、手術に対する不安を少しでも取り除くようにしましょう。

不安の無い手術を受けたいとご希望の方は、小さな不安や疑問も丁寧にお答えしているスワンクリニック銀座へご相談ください。

溶ける糸の出ている部分は溶けない

溶ける糸というのは「吸収糸」とも呼ばれ、体内で吸収されいずれは無くなってしまいます。

しかし、体の外に出ている部分は溶けるわけではありません

体内に縫い込まれている部分が吸収されるため、自然にポロッと落ちたり、引っ張ると取れるようになります。

引っ張って取れた場合、傷口が開いてしまうのではという不安もあるかもしれませんが、傷口部分は1〜2週間ほどでくっついているため、糸が取れても傷が開く心配はありません。

しかし、糸の縫い目や手術跡の治り方によっては糸が簡単に取れないこともあります。

溶ける糸が出ている部分はどうしたらいい?

溶ける糸で手術を受けると病院で、
『糸がでている場合は、引っ張ってとれるようならとって下さい』
といわれることがあるようです。

溶ける糸は時間の経過で体内に縫い込まれている部分は吸収されていくため、外に出ている部分は脱落します。

しかし、もし1ヵ月以上たっても出ている糸が取れない場合は、手術を受けたクリニックに行き、様子を見てもらうようにしましょう。

1ヵ月以上糸が飛び出たままだと、皮膚に糸で穴をあけられた状態で治癒してしまい、痕が残ったり、穴の部分に汚れがたまって不衛生になったり、感染につながることもあります。

状態によっては抜糸が必要になる可能性もあるため、医師に確認してもらうのがおすすめです。

抜糸ありと抜糸なしは手術する場所によって決まる

抜糸なしの方が来院回数も少なくすむため、患者さんの負担が小さくメリットが大きいと考える方もいますが、実はそんなに単純なことではありません。

抜糸ありと抜糸なしではそれぞれメリットがあるため、手術する場所や状況によって抜糸の有無が決まります。

美容分野では抜糸のありなしを選択できる手術もあるため、その違いを簡単に理解しておきましょう。

抜糸ありは主に見える場所

一般的に抜糸ありの方が傷口が綺麗に治るため、切開リフトや眉下切開では抜糸ありで手術を行います。

抜糸を行うため、手術からおよそ1週間後に再度病院へ行く必要がありますが、手術の経過を確認してもらういい機会でもあります。

抜糸あり手術は糸の穴や痕がつかないうちに糸を取り除くため、仕上がりが綺麗になる点も抜糸ありの場合のメリットです。

顔面やまぶたなど、人目にさらされる部位に関しては、手術後抜糸の手間がかかったとしても、仕上がりが綺麗になる抜糸ありの方が望ましいです。

溶ける糸は見えない部位や皮膚の内側

溶ける糸は抜糸することができない皮膚の内側の縫合や、もしくは普段は見えない場所の手術に使われる他、遠方の方で抜糸のための来院が困難な場合などに選択されます。

溶ける糸で手術をして抜糸をしない場合は、時間と共に糸が溶けるとはいえ、糸が吸収されるまでには1〜2カ月ほどの時間が必要です。

糸が内側に縫い込まれていれば問題はありませんが、糸が外に出てる状態だと1〜2カ月ほどの間に皮膚に糸の痕が残ったり、飛び出した糸がチクチクと不快であったりするリスクがあります。

スワンクリニック銀座での婦人科形成は抜糸なしがおすすめ

スワンクリニック銀座では婦人科形成は抜糸ありと抜糸なしを選ぶことができますが、抜糸なしの方が良い手術と考えています。

抜糸なしをおすすめする理由は以下の3つです。

  • 手術の傷の治りが早い
  • 手術後の痛みや出血が少ない
  • 最終的に仕上がりが綺麗

抜糸ありの方が傷の治りが綺麗と今まで話してきましたが、婦人科形成に関しては抜糸の有無によって縫い方を変えて、糸が傷内部に入り込むように縫います。

そのため、仕上がりは抜糸ありより抜糸なしの方が綺麗に治ります。

また、抜糸なしの場合はより丁寧に細かく縫うため、痛みや出血が少なく治りが早いのもメリットです。

ちなみに当院では抜糸あり・抜糸なしともに溶ける糸で縫いますが、抜糸ありの場合は1〜2週間後に抜糸を行います。

溶ける糸なのでいずれ糸は取れますが、チクチクとして不快であったり、糸が食い込んだ部分が痛んだりすることもあるので、当院では抜糸をしています。

抜糸なしの方は、糸が内側に縫い込まれ、表面が滑らかになるように工夫した縫い方をするため、抜糸の必要はありません。

この縫い方は非常に高い技術が必要になるため、その分手術費用は高くなってしまいますが、当院では抜糸なしの方が良い手術であると考えています。

抜糸のあり・なしは手術場所や縫い方によって決まる

溶ける糸で手術をしたものの糸が飛び出ていてなかなか取れない場合は、手術痕を一度見てもらうことをおすすめします。

また、抜糸のありなしは単純に溶ける糸かそうでないかの違いだけではなく、縫合の仕方そのものが違い、その為に傷の治りの早さにも影響することがあることも知っておくといいでしょう。

患者様自身で抜糸ありと抜糸なしを選ぶ際は、費用だけでなく、仕上がりの美しさや治りの早さなどについての説明も聞いて、正しく選択できるようにしてください。

スワンクリニック銀座では手術前に十分な説明をして、患者様に安心して手術を受けてもらえるよう努めています。

疑問や不安を解消して、安心して手術を受けたい方はスワンクリニック銀座へご連絡ください。

記事監修医師プロフィール

スワンクリニック銀座院長/日本形成外科学会専門医・医学博士

福澤 見菜子

経歴
2006年慶應義塾大学医学部卒業
2008年東京大学医学部付属病院 形成外科美容外科 入局
2012年大塚美容形成外科 千葉院院長 就任
2017年湘南美容クリニック 松戸院院長 就任
2019年湘南美容クリニック 赤坂見附院院長 就任
2020年医学博士取得
資格
日本美容外科学会(JSAPS、JSAS) 正会員
日本形成外科学会専門医 / 医学博士
埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科 ⾮常勤講師