2023.10.24:ブログ
スワンクリニック銀座 院長 福澤 見菜子
美容外科は、なりたい自分を叶えてくれる最強の手段です。
現在は、多くのクリニックがあり、様々な治療法がどんどん出てきているので、どの施術を受けたら良いのか?どのクリニックに相談したら良いのか?悩まれている人もいるでしょう。
この記事では、美容医療のトレンドの変化や今人気の治療についてまとめています。
なお、当院では最新のトレンドも踏まえて、様々な治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
こちらは「第32回日本形成外科学会基礎学術集会イブニングセミナー」で発表された内容となっております。
海外と日本では、美容医療のトレンドに違いがあります。
世界では、Non-Surgial(非外科的治療=いわゆる美容皮膚科)だとボトックスが圧倒的な人気で半数以上を占めます。続いて、ヒアルロン酸注入や脱毛です。
Surgical(外科的治療=手術)だと豊胸が最も多く、続いて脂肪吸引や眼瞼形成、鼻整形、アブドミノプラスティー(腹壁形成)です。
日本の場合、Non-Surgicalの需要がとても高く、ボトックスは特に人気があります。症例数はアメリカに次いで2位となっていますので、いかに多くの方が施術を受けているかが分かるでしょう。
ボトックス以外では、シミやたるみ治療、そして脱毛も人気が高いです。
Non-Surgicalの需要が高いですが、Surgicalも需要がないわけではありません。
全体の18%程度は、Surgicalな治療を受けられる方もいて、人気があるのは二重、そしてスレッドリフト、眼瞼形成(クマ取りなど)、顔の脂肪注入の順です。
ただし、日本のSurgicalな治療は、トレンドにかなり左右されやすいという傾向もあるため、この順位がずっと続くとは限りません。
日本から韓国に整形に行くという方も多くいます。
整形大国として知られる韓国は、国をあげて美容医療を産業としてアピールしており、日本と同じメニューも安価に受けることもできることから、韓国まで足を運ばれる人もいます。
しかし、美容医療の症例件数だけで見ると、実は日本の方が多く、必ずしも韓国が美容先進国で日本よりも優れた結果を提供してくれるとは言えません。
私は、以前に韓国の大手クリニックの日本分院で勤務し、韓国本院の美容皮膚科や美容外科、また韓国の別クリニックへ研修に行くこともありました。
確かに施術の内容によっては日本よりもハイレベルで症例数も多く、韓国で治療を受けるのは良い選択肢の一つになり得ます。加えて、ボトックスやレーザーなども日本よりずっと安い価格で受けることができます。
一方で、国民性の違いなのか、医師個人の技量の違いなのか、中には日本では考えられないほど雑で危なっかしい治療が行われているクリニックもありました。
また、日本人の医師患者関係でも細かい希望のニュアンスを伝えきれずトラブルにつながるケースが多いことを考えると、母国語ではない地で十分な意思疎通ができるとは思えません。
成功するか否か、ギャンブル的要素が強い選択であることは十分ご理解ください。
私も、経験として、韓国へ行った際にボトックスやヒアルロン酸などの治療を受けてみることはあります。
個人的にはあくまで注射治療の範疇に留まるか、また、レーザーなど受けるとしても、観光ついでの一見さん相手に本気で当ててくれるわけはないと思っています。
自分としても経験を積む目的で、効果は期待していません。そういうものだと思います。
どのような施術を受ければ良いのか、どのクリニックで受ければ良いのか、美容医療について調べる際に現在多くの人が最も参考にするのがSNSです。
4大SNS、すなわちInstagram、YouTube、X(旧ツイッター)、TikTokをチェックすると、あらゆる美容医療の情報が出てきます。
特にInstagramでは、症例写真やおすすめの施術を紹介しているクリニックが多く、YouTubeでは、施術中の動画や、医師が施術について解説する動画などが多く出ているため、クリニックの雰囲気もよく分かります。
これらをチェックすることで、悩みを解消できる施術は何か、自分が受けたい施術はどのようなものなのかということを見当付けるのに役立ちます。
ただし、SNSに投稿する際に、映えを意識して不適切な治療が行われていることもあります。
例えば、クマ取り(下瞼の脱脂術)では、直後から腫れていないように見せるため、過剰に脂肪をとったり、顔の脂肪吸引でも、術後数ヶ月の仕上がりをシュッとさせるために、皮膚の引き締まりが弱まった中高年にも無条件で脂肪吸引を勧めるなど。
美容医療で後悔しないためには、施術が本当に必要なのか、デメリットはないのかということも詳しく説明してくれて、相談にのってくれる医師のもとで施術を受けるようにしてください。
美容医療の人気施術は、時代とともに変化してきています。もちろん今も変わらず人気の施術もありますが、やはり流行り廃りはあるでしょう。
現在も変わらず人気で、美容医療が注目されるようになった施術と言えば、「埋没法」があります。切らずに二重まぶたにできる、目を大きく見せることができるという点で、若い世代で特に人気がある施術です。
それから、「ゼオスキン」という化粧品も一気に人気となりました。使用すると初期は驚くほど肌が赤くなってしまい皮がめくれてしまいますが、それを乗り越えると肌がとても綺麗になるということで、その変化がSNSに投稿されたことでどんどん人気が出た製品です。
そして2018年頃からは、「クマ治療」が度々取り上げられています。現在も、目の下のたるみ取りとして黒クマの治療は変わらず人気があるものです。
そして近年の流行としてあげられるのが、小顔治療です。なかで、「スレッド」とスレッドに「脂肪吸引」を組み合わせた治療というものは、ここ数年とても人気が高まっています。切らずに行うことができ、小顔だけでなく高いリフトアップ効果も得られます。
さらに、医学的な進歩により登場した新たな治療として注目されているのが、「エクソソーム」や「培養上清」です。再生医療として注目を集めています。
このように、時代の変化とともに新しい美容医療が登場し、注目を集めています。
海外と日本での美容医療のトレンドの違いや、日本での美容医療のトレンドの変化についてお伝えしました。
美容医療は、お悩みを解決してなりたい自分を叶えることができるものですが、リスクが伴うケースもあります。
SNSを利用すると多くの有用な情報が得られますが、中には不誠実な内容が含まれていることもあるので、施術を受けるときは慎重に吟味しましょう。